アプローチショットの特徴
アプローチショットというものはインパクトの形がアドレスが同じになる特別とも言えるアイアンショットです。
ドライバーショットの場合はアドレスとインパクトのフォームは違ってきます。インパクトはアドレスの再現と言われていますが、必ずしもそうとは限りません。
アドレスとインパクトのフォームを同じにすることは実際に可能かどうかということについては、理想と現実の間には大きな溝が存在します。
ドライバーショットでのインパクトの時点でのヘッドスピードは、一般的には40m/秒台といったところでしょうか。
これを時速に換算すれば144km以上180km以下といったくらいです。驚くほどの速さでインパクトするため、アドレスとインパクトのフォームを同じにするのは到底かなわないというのが現実です。
ドライバーショツトでは、アドレスとインパクトのカタチは微妙に異なっているのがプロのレベルでも普通です。
驚くほどの速さでウエートシフトのプロセスを通過するため、右ヒザがほんのわずかですが送られたフォームでインパクトを迎えているのです。
しかし、このアドレスのフォームの再現が可能になるショットがアプローチショットです。
アプローチショットにおけるヘッドスピードはドライバーショットやアイアンショットと比べれば非常に遅いので、これが実現できるのです。
とりわけ、ピッチ&ランとランニングショツトになれば、はヘッドスピードか遅い上に、しかもウエートシフトもほとんど必要ないため、理想的なショットができるようになります。
つまり、アプローチショットに限って言えばアドレスでボールを正確にスイートスポットにセットすることだけを怠らなければ良いのです。
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あとはインパクトのフォームをアドレスと同じにするだけで、ミスショットが出る可能性は極めて低く抑えることができるのです。
インパクトをアドレスのカタチに戻すということ実際にショットする前に常に頭の片隅で構いませんから、思い浮かべてみましょう。
そうするだけで、アプローチショットの上達の道はきっと開けてくるはずです。
とは言っても残念ながらそのためには、いくつか気をつけなければいけないポイントはたしかに存在します。
ピッチ&ランの基本的な構え方
ピッチ&ランの基本的な構え方を簡単に説明しておきます。まずボールをセットする位置は、スタンスの中央よりも少しだけ右寄りにします。
ドライバーのボールのセット位置はというと、左足内側カカトの延長上というのが定説になっています。
そしてクラブが短くなるに従って少しずるボールを内側にズラしていくことになります。
最も短いクラブであるサンドウェッジの場合、スタンスのほぼ中央と考えれば良いでしょう。
アプローチショットのひとつであるピッチ&ランでは、それよりもさらにボールを右寄りにセットすることになります。
どうして右足寄りに置くかというと、左足に寄り過ぎればスイングの最下点を過ぎた後でインパクトを迎えることになるため、正確にボールをとらえるのが難しくなるからです。
インパクトはアドレスと同じ形に戻すということになりますから、スイングの最下点にボールをセットするのが一番なのです。
ピッチ&ランの最下点はスタンスのほぼ中央と理解しておいて間違はないでしょう。しかし、注意しなければいけない点もあります。
インパクトの意味としては、フェース面の全体でボールをとらえた状態なのですから、クラブフェースがボールにコンタクトするのはインパクトよりも少しだけ前の段階であり、つまり最下点の手前にセットするのが正しいと言えるわけです。
ウエートシフトについて
体重配分は、左6対右4くらいの少しだけ左脚体重にして構えます。左脚体重にする理由としては、こうすることによって左脚が回転の軸として固定されるからです。
そして、バックスイングでもウエートシフトはほとんどおこなわないで、左脚を軸にしてスイングします。
ウエートシフトをほとんどおこなわないというのはこのアプローチショットの大きなポイントと言えます。
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ウエートシフトは、ドライバーショットやアイアンショットとは違ってフルスイングするような打ち方では必要がありません。
アプローチショットのように遠くへ飛ばさなくてよいショットの場合、ウエートシフトは必要ありません。
そして、ウエートシフトを行なわないことで、左軸が安定されるわけです。軸になる左脚を中心に、身体をきれいにターンさせます。
この際には、手と身体とがバラバラの動きにならないように、一体化させターンするようにしましょう。
すべてのラインをオープンに
インパクトでアドレスの再現を実現するためには、オープンスタンスに構えて、しかもグリップをボールよりも目標方向に出して構える若干ハンドファーストにします。
少しハンドファーストにしたほうが、自然体でインパクトを迎えやすいのです。オープンスタンスで構えるのが良い理由としては、次のような点があります。
まずは、クラブフェースを開いて構えることになるからです。フェースを開くとなぜオープンに構えなくてはならないかについては次のように説明できます。
実際にクラブフェースを開いて構えてみるとわかりやすいと思いますが、フェースを開けば開くほど、フェース面は右方向を向くことになります。
そのままの状態でボールを打てば、当然ボールは右方向に飛んでいってしまいます。
そこで、正しい構え方としてはフェース面を飛ばしたい方向である目標方向に向けて構えるようにします。
そして、開いて右を向いてしまったフェース面を正確に目標方向へ向けようとするには、身体全体を反対の左に回転さなければならないというわけです。
結果的に、スタンスの向きとカラダのラインが左を向いたオープンスタンスになるというわけです。
さらにオープンに構えなければならない理由としては、フィニッシュをとりやすくすることが挙げられます。
クラブを振り抜きやすくするという目的もあるのです。オープンに構えるという意味は、身体の左側により大きな空間を作るということです。
結果的にはフィニッシュがとりやすくなるわけです。そしてフィニッシュがとりやすいということは、スイングがスムーズに進んだ証拠でもあるわけです。
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フィニッシュがとりにくいということは、逆に振り抜くための十分な空間を作ることが出来なくてスイングそのものが詰まってしまうというミスにつながりやすいことになるのです。
オープンスタンスをとるということは、ヒザ、腰、肩のラインもスタンスと同じ方向に向ける必要があります。
つまり、すべてがオープンになるように構えなければいけません。スタンスはオープンになっているとしても肩のラインはスクエアやクローズになっているという構え方はおすすめできません。
こうなっているアマチュアゴルファーは大勢いますが、それではスペースが狭くなって窮屈なゴルフスイングになってしまいます。
そして、なによりも上半身と下半身の動きのバランスが崩れたスイングになってしまうため、ボディターンはうまくできません。
スイング軸は左脚にする
アプローチショットの基本としては左脚を軸にして、身体のラインに沿ってスイングすることが正しいと言えるでしょう。左脚を中心軸にして、身体がクルッとターンしていくイメージです。
身体のラインに沿ってという意味は、オープンスタンスに構えていることから、そのオープンに構えたラインに対してインサイド・インの軌道を描くようにスイングするということになります。
フォロースルーでインサイドに振り抜くと表現すれば良いでしょうか。ストレートに打とうとしてターゲット方向に振り抜くのは間違いです。
どうして身体の向きと同じ方向に振り抜いくのがベストなのかといえば、身体のラインに沿って振り抜くことで身体の上下動を防ぐことが出来て、いわゆるレベルターンになると言えるからです。
しかし、クラブヘッドをターゲット方向に送ってしまえば身体の向いている方向と違う方向にヘッドを振ることになりますから、どうしてもスイングに無理が生じます。
たとえば、右肩が下がる状態などで上下動が避けられません。最終結果としては、いわゆる「ギッタン・バッコン」のゴルフスイングになって、ダフリやトップのミスが出てくるのです。
さらに重要なポイントとなってくることは、腕とカラダを一体化させるという点です。つまり、ボディターンでスイングすると言う意味です。
アプローチショットなのにボディターンがどうして必要なのかと疑問を抱いた方もいらっしゃるでしょうが、ゴルフスイングはそのスイング幅がどんなにが小さくても、ボディターンは基本なのです。
手打ちになることはご法度です。手で打とうとすれば、必ず身体の動きとクラブの動きがチグハグになってしまいミスショットを招きやすいのです。
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上手にボディターンするためには、テークバックはカラダの左サイドを回転させるイメージで始動することが必要です。
そして、ダウンスイングも身体の左サイドリードでおこなうイメージが必要です。
腕は常に身体の正面の位置にあり、身体のターンと共についていくという感じです。